

メルカリなどのせどりの確定申告は税理士に頼んだ方がいいの?費用もかかるし、できるなら自分でやった方がいいのかな?
以前は、「確定申告はめんどくさい、わからない」が理由でしたが、ここ最近、確定申告を税理士に頼む必要性は変わってきています。その理由は次の2点です。

税理士の必要性
- 国税庁がインターネット取引の調査に力を入れている
- 今後電子帳簿保存法の改正など急速に税務行政がIT化される
つまり、
税理士に確定申告を頼み、極力税務調査のリスクを減らし、IT化についてもアドバイスを受ける環境を作っておく。
ということが大事になってくるんですね。
とはいえ、税理士費用の相場や選び方・探し方なんて知らないですよね。
そこでこの記事では、
この記事の内容
- せどりの税理士費用の相場
- 税理士の選び方・探し方
などを

前職で税務の実務に通算18年従事した私が解説します。
これから、せどりの確定申告を税理士に依頼しようかどうか悩んでいる方には必見の内容です。ぜひ最後までご一読ください。
税理士を探す際に利用する税理士紹介サイトのおすすめをランキング形式でこちらのサイトで紹介しています。
税理士紹介サイトのおすすめ【最新ランキング】主要5社を徹底比較!
確定申告に税理士が必要な理由

冒頭でもお伝えした通り、せどりの確定申告には税理士が必要です。
というのは、
個人のインターネット取引は国税庁がマークしているからなんです。
下の画像は、国税庁が発表している個人に対する調査状況です。申告漏れによる追徴税額が65億円にも上ったことで、「インターネット取引を行っている個人に対しては、資料情報の収集・分析に努め、積極的に調査を実施」していることを明示しています。

国税庁が個人のインターネット取引に積極的に調査しているので、確定申告書のミスから税務署から問い合わせがあり、税務調査に発展することは十分あり得ます。
Twitterでもこんなtweetがありました。
税 務 署 様
— RINO(りの)パソコンも治せるECセラー (@rinopaso) August 12, 2021
入りました😂
結論は、自分で全て青色申告してましたが、経費にならないものを
経費にしてたり記入漏れが発覚して
結構な額の税金を収める事に😅
二度とこんなミスしたくないので
現在税理士さん選び中😆
悩んでる暇も無さそうなんで
前進あるのみ!(たぶん)
税務調査が来ることを想定するなら、確定申告書を作成の時点で税理士に依頼し、税務調査になったら立ち会ってもらうのがベストです。
税理士に依頼するメリット

税理士に確定申告を依頼する必要性はわかったけど、他にメリットは?と感じた方に、実際にどんなメリットがあるか、ピックアップしてみました。
- 申告書の間違いが圧倒的に少ない
- 税務調査に立ち会ってもらえる
- 税務署からの問い合わせの窓口になってもらえる
申告書の間違いが圧倒的に少ない
実務で何度も税理士以外がつくった申告書を見てきましたが、大きな判断ミスをしていることも少なくないです。
税法は経験で判断せざるを得ないことも多々あるので、一般の人と税理士が作るのとでは、所得・税額が大違いになることはけっこうあります。
税務調査で立ち会ってもらえる
税務調査に関しては、税理士がいるといないとでは大違いです。
税務知識がない人が税理士をつけずに税務調査を受けるのは、丸腰で戦場に行くようなもの。
それぐらい税務調査には税理士の立ち会いが必須です。
税務署からの問い合わせの窓口になってもらえる
税理士に確定申告を依頼すると、「税務代理権限証書」というのを税務署に提出します。
すると、申告書に疑問や確認があるときは、すべて税理士に問い合わせ・連絡が行き、税理士が対応します。

せどりの税理士費用の相場

税理士を選ぶ際に気になるのが税理士費用ですよね。
そこで、私の税理士事務所時代の実務経験から判断した税理士費用の相場をお知らせします。
せどりの確定申告は、一定規模になると事業所得で申告することになります。(サラリーマンの副業で事業規模じゃない時は雑所得で申告)
事業所得には、青色申告と白色申告があります。青色申告なのか白色申告なのかによっても税理士費用は違ってきます。
白色申告の税理士費用の相場
白色申告の税理士費用の相場
白色申告の税理士費用の相場は、概ね5万円~10万円になります。
金額に幅がありますが、売上や仕入れ・経費などを集計する手間がどれほどかによって金額が変わってくるため、詳細な金額は「取引状況を見てから」になることがほとんどです。
白色申告でも帳簿は必要ですが、簡易的なものでもよいため、税理士には依頼せず、家計簿のようなものを自分で作成するのが一般的です。
青色申告の税理士費用の相場
青色申告は税制上優遇されます。一方で、
- 事前に申請し承認を受けること
- 毎年、複式簿記で帳簿を作成し、貸借対照表を確定申告書に添付
することが必要になります。
青色申告では、会計上のきちんとした帳簿の作成が必要で、それを自分で行うか、税理士に依頼するかで税理士費用が変わってきます。一般的には売上で税理士費用が決まることが多く、相場にすると下表のようになります。
青色申告の税理士費用の相場
年間売上 | 帳簿作成は自分で行う場合 | 帳簿作成も依頼する場合 |
500万円未満 | 5万円~ | 10万円~ |
500万円以上1,000万円未満 | 7万円~ | 12万円~ |
1,000万円以上3,000万円未満 | 10万円~ | 15万円~ |
3,000万円以上5,000万円未満 | 15万円~ | 20万円~ |
せどりの税理士の選び方

せどりの税理士の選び方で大事なのは次の3つです。
ポイント
- 税務調査に強い
- ITリテラシーがある
- 誠実な人柄であなたとの相性が良いこと
なぜ、この3つが大事なのか?それぞれくわしく掘り下げていきます。
税務調査に強い
こちらの記事でも触れたように、国税庁は、個人の所得税調査によって、申告漏れが多い業種としてインターネット取引に着目しています。
さらに副業ブームでインターネット取引を行う人は増加傾向です。無申告者の摘発に注力するためにもインターネット取引の税務調査には注力することが予想されます。
そのため、せどりで税理士を探すなら、「税務調査に強い」ことは必須です。
税理士はみんな税務調査に強いと思われていますが、じつはそうではありません。
税務調査はけっきょく場数を踏むしかないので立ち会い経験がどれだけあるか?が
大手税理士法人で内勤だけだった、とか公認会計士で監査法人から独立して税理士になったばかりとかだと、税務調査の経験は乏しいです。

ITリテラシーがある
電子帳簿保存法で、帳票の保存方法が大きく変わりました。きちんと理解してITの知識がないと保存要件などの細かな配慮が行き届きません。
けっきょく、保存方法が適切でなければ、そのミスが露呈するのは税務調査の時です。

誠実な人柄であなたとの相性が良いこと
どんなにスキルが優れていても誠実な人柄でなくてはいい関係は築けません。また、人間関係なので、相性も大事です。
この二つはいずれも会ってみないとわからない部分ですが、最も大事なことなので税理士選びはWEBでも構わないので必ず面談して決めましょう。

税理士の探し方

税理士の選び方として、
- 税務調査に強い
- ITリテラシーがある
- 誠実な人柄であなたとの相性が良いこと
という条件を挙げましたが、
条件に合う税理士を探すには、複数の税理士に会ってみる他ありません。複数の税理士の候補を自力でネット検索で探すのは難しいですよね。
同様に、友人・知人に尋ねてもそんな都合よく紹介できる税理士はいないでしょうし、友人・知人に紹介をお願いすると、税理士との相性がよくなかったときに断るのもストレスです。
そこで、探し方としておすすめなのは税理士紹介サイトです。
税理士紹介サイトとは
税理士紹介サイトは、一言で言うと、税理士に依頼する人と税理士のマッチングサイトです。

利用する流れは、
WEBサイトに登録

WEB上で簡単な入力フォームから、営む業種・規模などを入力します。
担当者からのヒアリング

税理士紹介サイトの担当者から電話またはメールにて連絡があります。希望の税理士や税理士費用の予算などを簡単に回答します。
希望の税理士の選定

税理士紹介サイトで登録の税理士の中から希望の税理士に合致する税理士の候補を2~3人選定し紹介してくれます。
どんな税理士か大まかな人柄や経歴を伝えてくれ、面談日程の調整までしてくれます。
税理士との面談

税理士と面談します。多くの場合ZOOMなどのWEB面談に対応しています。
成約又は断って次の税理士を探す

問題なければ成約となります。(税理士とは直接契約になります)相性が合わないなど、断る場合は税理士紹介サイトの担当者が代わりに断ってくれます。
また、見つかるまで無料で税理士を紹介してくれます。
税理士紹介サイトのメリットを挙げると
税理士紹介サイトのメリット
- 希望する税理士を選定してもらえるので探す手間暇がない
- ヒアリングで予算を聞かれ、それに合わせて選定するので価格交渉が不要
- 面談の日程調整も代行してくれる
- 相性が合わない場合、代わりに断ってくれるのでストレスがない
- 税理士は登録制なので、業務に意欲的な税理士が期待できる
税理士紹介サイトのデメリット
税理士紹介サイトを利用するデメリットは、
- サービスが悪い業者を見分けるのが難しい
- 担当者のスキル不足で紹介がスムーズじゃないこともある
税理士紹介サイトのサービス自体、有名ではないので業者の見極めが難しいです。
選び方を間違えると、税理士探しが難航したり、担当者のスキル不足で希望の税理士とのマッチングができないこともあります。
そのため税理士紹介サイト選びはかなり重要です。
税理士紹介サイトの選び方

税理士紹介サイト選びで大事なのは、次の3つです。
- 登録税理士の数(質)
- 運営母体の大きさ・安定性
- 担当者のサポート状況
それぞれ解説します。
登録税理士の数(質)
登録税理士数が多いほど、いい税理士に当たる確率も増えるので、登録税理士数は多いに越したことはありません。また、税理士紹介サイトには、登録する税理士を審査しているところもあります。事前にスキルや経験値・人柄を審査しているところもいい税理士に当たる確率ががるのでおすすめです。
運営母体の大きさ・安定性
運営母体が大きく安定している企業ほど資金が潤沢なので、広告費がかけられます。その分露出が増えるので税理士の認知度も上がり、結果、税理士が多く集まります。税理士が多く集まるほど、いい税理士がいる確率も高まります。
担当者のサポート状況
おすすめの税理士紹介サイト

税理士紹介サイトの選定の下記条件
- 登録税理士の数(質)
- 運営母体の大きさ・安定性
- 担当者のサポート状況
を踏まえて、おすすめをピックアップしました。
税理士紹介サイト | ![]() | ![]() | ![]() |
名称 | 税理士ドットコム | 税理士紹介エージェント | 税理士紹介センター |
登録税理士数 | 6,000人以上 | 未公開 | 4,200事務所以上 |
税理士の審査 | なし | あり | なし |
実績数 | 210,000件以上 | 不明 | 170,000件以上 |
運営年数 | 15年 | 15年 | 27年 |
契約までのサポート | あり | あり | あり |
税理士との交渉代行 | なし | あり | なし |
資本金 | 439,000,000円 | 10,000,000円 | 30,000,000円 |
上の表をもとにランキング形式にしたのがこちらです。
ポイント
- 登録税理士は業界ナンバーワンの全国6,000名以上
- 累計実績も業界ナンバーワンの21万件以上
- 東証グロース上場企業が運営
第2位 税理士紹介エージェント
ポイント
- 登録税理士は「経験・知識・人柄」で厳しく審査
- 実務や税務に精通した専任エージェントが徹底サポート
- 税理士とのやり取りや交渉も代行
ポイント
- 会計事務所登録数、4,200か所以上
- 業界のパイオニア、創業27年、17万件以上の実績
- 利用満足度98%
上で紹介した3つの税理士紹介サイトを含めた主要5社のランキングはこちらです。
確定申告時期の注意点
確定申告は例年2月16日から3月15日までが受付期間になっています。
この時期は、税理士は超繁忙期です。
税理士によっては、業務の受付を中止することもあります。また、税理士紹介サイトでも確定申告の受付は一旦中断するところもあります。
手遅れにならない様に早めに行動しましょう。