Vol.4
「自転車に乗るようにクルマを楽しむ。
そんな自然流が、いい。」
206XSオーナー 武内亮人さん・貴子さん
気の向いたまま、足の向くまま、細かいことは決めずにドライブに出かける。
気になったお店や目にとまった景色を、思い出に刻む。そんな偶然こそが、武内さんのカーライフの楽しみ。パートナーは、タンジェリンオレンジの、206XS。
まず最初に、"プジョーありき"だった
クルマを買うとき、まずボディサイズや価格から検討してメーカーや車種を決め、それからグレードとトランスミッションを選ぶ...というのが普通の流れ。しかし206XSのオーナー、武内亮人さんの場合は違っていた。まずプジョーありき、そしてボディカラーありき、だったという。武内さんは語る。
「クルマを買うとき、すでに"プジョーを買う"って決めていたんです。買う前から"プジョーこそが自分のライフスタイルに合うクルマだ"と、思っていたんですね」
武内さんがプジョーを知ったのは、いまから10年以上もさかのぼる、学生時代。当時、プジョーの主力は、世界的な大ヒットモデルとなった205だった。武内さんは、205、そして続いて登場した106で、プジョーに憧れていく。
「そもそも、クルマにステイタスを求めない性格なんですよ。つまりクルマはキチンと動いて、使いやすければいい。実用の道具ですから。そうやって考えると、普段使いの気軽さから、やっぱりボディサイズは小さい方がいいってことになりますよね。自分が思うプジョーの印象って、そこにピンポイントでハマっていたんです」
武内さんがクルマに求めるものは、いわば自転車感覚。いつでも気軽に乗れて、好きなところに行ける。そういう自由なライフスタイルに、プジョーこそが似合うと思ったのだ。
「海外旅行のときに現地で借りたレンタサイクルがプジョーだったというのも、やっぱり影響しているのでしょう。同じブランドだから、クルマでも同じように使えるんじゃないかって。また、実際にヨーロッパの街角で見かけた数多くのプジョーは、そんな使われ方をしているようでした。石畳が残る街をキビキビと走って、生活の足として役立っている。彼らはクルマを大事にしていますが、そのスタイルが日本のユーザーにありがちな"磨き立てる"ではなく、"いつでも使えるようにいいコンディションをキープしておく"だったことにも、共感をおぼえましたね」
つまり武内さんにとって、クルマは料理に使う包丁や鍋のようなもの。キレイに飾っておくのではなく、使って生活を豊かにする道具、そのものなのだ。
「ということでクルマはプジョーでキマリ。車種は手頃なサイズの206以外に考えられませんでした。次はボディカラーなんですが...。じつは自分はオレンジ色が好きなんですよ。そこでタンジェリンオレンジのXSをチョイス。そのボディカラーだとトランスミッションはMTになってしまうんですが、それは気にならなかったですね。逆に思った通りにキビキビ走らせることができていいかな...と」
決めるのは"どこに行くか"だけ
こうして武内さんがプジョー206を買ったのは独身時代。ほどなく、いまは奥さまとなった貴子さんとの交際がはじまる。貴子さんは、武内さんのタンジェリンオレンジの206を、どう思ったのだろうか?
「う~ん(苦笑)、洋服にオレンジ色が多かったりしたんで、"オレンジが好きな人なんだな"って想像は付いていたんです。だからはじめてクルマを見たときも"ああ、この人っぽいな"って思いました。私はあまりクルマに詳しくなかったので、プジョーってメーカーも知らなかったんです。だから、"オレンジ色の知らないクルマに乗っている人"ってイメージでしたよ(笑)」
そして、結婚。武内亮人さんの206XSは、武内家の206XSになった。ただハンドルを握るのは、亮人さんだけ。貴子さんは、助手席派だ。
「独身時代から、この206では行き先をキチンと決めないドライブを楽しんでいたんですが、それは結婚した今でも変わりませんね。そもそも、プランをキッチリと決めてから出かけるとかがあまり好きじゃないんです」(亮人さん)
「とりあえずでかける"口実"は必要だから、"どこに行くか"だけは決めます(笑)。でも、家を出てその目的地にまっすぐ向かうわけじゃなくて、あっちに寄ったり、こっちに寄ったり。出先で見た看板をたよりに、考えてもなかったところに行ったり。ウチのドライブは、ちょっとサプライズを楽しむようなところもあるんです。そのおかげで、美味しいご飯や綺麗な紅葉など、思いもしなかった驚きに出会えたこともあります!」(貴子さん)
そうした楽しみ方だから、武内家の206にはカーナビが付いていない。いや、あえてカーナビを付けていないと言った方が適切だろう。
「カーナビだと、ドライブの楽しみが線や面ではなく、点になっちゃうと思うんです。その目的地にまっすぐ行くだけ。何カ所か回るドライブでも、点と点を結ぶだけじゃないかなって...。それより、"だいたい目的地はこっち"って決めて、道もある意味行き当たりばったりで選ぶ方が、ドライブそのものが楽しくなる。206はボディも小さく、取り回しも楽だから、ちょっとくらい細い道に入っても、また間違えて行き止まりになるような道を走っても、それほど困ることはありません。また"このお店に寄ってみたいな"って思ったときも、止める場所に苦労することもないですから」
そして、運転そのものが楽しいこと。それもプジョーの魅力だと、武内さんは語る。「206XSって、とりわけ速いクルマでもないんですが、運転の楽しみという部分はキッチリと作っていると思います。ハンドリングも、アクセルへのレスポンスも、すごくダイレクトで...。調理道具でも日曜大工の道具でも、使い心地がよければ、それだけ料理や工作が楽しくなるじゃないですか。プジョーにも、そんな使い心地のよさ、つまり"運転の楽しさ"で、ドライブの面白さを広げてくれる魅力があると思いますよ」
カジュアルが似合うキャラクターも魅力
またプジョーそのもののキャラクターが、より日常に近いところにあるのも、武内家のおふたりが親近感をおぼえるポイントのひとつ。
「一時期、ふたりでテニスに通ってたことがあったんです。目的はダイエット。その効果があったかどうかはご想像におまかせしますが(苦笑)。家からテニスウェアを着て206に乗り込み、テニスコートまで行き、帰りもラケットをラゲッジにポンと放り込んで自宅まで。もしウチのクルマがドイツ車のセダンだったら、そんな"軽い"使い方はできなかったと思います。やっぱりシャワーを浴びて着替えてから...ってなったんんじゃないかなって」(貴子さん)
こうして、武内家の日常とともに暮らすプジョー206XS。車歴はまもなく8年になる。
「このクルマと暮らす年月が長くなれば長くなるほど、どんどん愛着がわいてくるんです。複雑なところが何もないクルマだから、壊れることもないし、まだまだずっと乗っていくつもりですよ。いまのライフスタイルはふたりとも気に入っているし、206はそのライフスタイルにフィットしたクルマなんですから」(亮人さん)
「ちょこまか動けるところが好き。206に乗るたびに、"あ、ウチには大きなクルマは似合わないな"って思います。そして"今日もこのクルマで、どんなサプライズに出会えるかな..."って、ワクワクしちゃいますね」(貴子さん)
心地よい風が渡る谷あいの駐車場で、誰も知らない絶景のビューポイントで、緑の勢い豊かな森を抜ける道で...。武内家のオレンジの206は、これからもふたりとともに、いろいろな思い出を作っていくのだろう。
掲載日:2009/5/18
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